CFS 2024 vol.1:Amazing!!!
「Amazing!!!」
現地の人がとても誉めてくれる時には、この言葉をよく発していました。
語学がからっきし駄目な私でも、それぐらいは分かる。
先ずはこれから書き込まなければいけないでしょう。
ということで、CFS:チェルシーフラワーショー2024のショーガーデンの中で
私が「これは!」と感じた、そう ”Amazing!!!” な屋外ガーデンをいくつか紹介したいと思います。
紹介させていただく前に少しだけ...
上図がCFS2024の会場地図です。会場は1682年に創設された退役軍人の病院兼養老院であるチェルシー王立病院(Royal Hospital Chelsea)のグラウンド等を使用して仮設的に開催されます。(地図方位は下向きが北。合成写真右手のレンガ造りの建物が王立病院施設、左に見える白いテントがCFS会場内の屋内メイン会場「GREAT PAVILION」これらの間の手入れされた芝生の庭を見て!驚きの施設ですよね。)
最寄り地下鉄駅 スローンスクエア(Sloane Square)からは地図の下方となる病院施設のロンドンゲートから入場することになる。地図の上部はテムズ川で、そちら側にもゲートがあり、むしろこちらがメインゲートなのだと。
会場は地図の右手に設営される「GREAT PAVILION」の屋内会場と、その周辺の通路や左側の公園ように広がっている緑地帯スペースで展開される屋外会場の大きく2つに分けられます。
会場では、カテゴリー別のショーガーデンがあり、ゴールドメダル獲得を目指してコンペティション(競技)が行われるほか、植物や園芸にまつわる店舗が立ち並びます。
The National Garden Scheme / Designed by Tom Stuart-Smith(site:320,Show Gardens) GOLD MEDAL winner
製作されたガーデンの中で、最初からなぜか気になった庭。コンペ審査でもゴールドメダル獲得した庭。
コンペティションガーデンの中で、敷地規格が一番大きいカテゴリーである”Show Garden”の一つ。
牧歌的ではあるが野暮ったくはない。むろん派手さは無いがどこかやさしく、透き通るようにナチュラルな感じがAmazing!!!
・メインツリーで植えられた根元から複数幹別れしたヘーゼル(西洋ハシバミ)の樹形が空間に表情を与えていてとてもいい!
・英国産オーク材で粗く揃えられた外壁の小屋の外観が力が抜けてて、この庭に似合っている!
・ホワイト、クリーム系の花を中心にまとめられた草花がピョンピョンしながらも溶け合う感じがいい!
私の好みなんですよね。でも、やろうとしても普段はなかなか出来るもんじゃない。
現地紹介文には「森林の多年草が下植えされたヘーゼルの雑木林の静けさをお楽しみください」と記されており、その通りの空間を見事に作り上げている。その言葉通りを表現する技術もAmazing!!!
閉ざされた枠の中、そしてショーガーデンだからなのだろう。最終形は下草の緑量を少し増しましし過ぎた感を持っていて、個人的には数日前の製作途中の緑量の時が好みだった。(残念ながらその時点の写真は無い)
このガーデンデザインは、トム・スチュワートスミス(Tom Stuart-Smith)氏。彼の紹介文では「1993年から全米庭園計画に基づいて、ハートフォードシャー州サージヒルにある妹の庭と並んで、ザバーンに自分の庭をオープンした」と記述がある。きっと心地よい庭だと思う。ぜひ行ってみたい。
次に紹介したいのが”観葉植物スタジオ(House Plant Studios)”と題した植物好きのガレージみたいな空間を製作するカテゴリー
このカテゴリーの課題は「観葉植物の楽園に浸って、自宅に植物だらけの楽園を作るインスピレーションを与えてください。」ということらしい。
既存緑地帯の中に現れる小さいが夢の詰まった小屋は、そのポップな色彩もあり、一帯は魅力的でワクワク感に包まれていて
ちょっとクレイジーなゴチャゴチャとした感じ、おバカな感じに参ってしまいました。
△ Plants by There Verdant Visions(site:707) / GOLD MEDAL winner
△ Plant Warehouse Upcycled Botanical : Making Small Spaces Beautiful(site:704)
GOLD MEDAL winner
次に紹介したいのが”バルコニーとコンテナガーデン(Balcony & Container Garden)”と題した、文字通りバルコニー程度の小さなスペースを植栽空間としたカテゴリー。比較的新しく設けられたカテゴリーだと聞いていて、今回見てみたかったカテゴリーの一つである。
一般的な日本の集合住宅のバルコニー事情を考えると、こんなに植物を置いてしまったら、怒られそうだが。。。
洗濯物をパンパンとバルコニーには干さないお国柄がなせる業なのだろうが、それでも心配。また70kg/㎡の制約があったようだが、構造体に付加される重量なんかも気になるところである。
デザインは別にして、基本の技術的には手掛けられそうな印象は受けたが、こんな思い切ったデザインを見せられると、これまでの常識の枠が外れる思いがして、『我が家のベランダ改造計画』と題して、水面下で企んでいる計画をはじめとした研究に、大いに参考になる。
このカテゴリーには、日本の方がエントリーされていてシルバーギルトを獲得されていました。ここにも世界へ踏み出している方がいることに、羨ましくそして悔しく感じた。
L The Ecotherapy Garden / Designed by Tom Bannister (site:704,Container Gardens)/ GOLD MEDAL winner & BEST
R Tomie's Cuisine the Nobonsai / Designed by Tsuyako Asada(site:704,Balcony Gardens)/ SILVER GILT MEDAL winner
上述以外にもすばらしい庭はたくさんあります。
賞を受賞したガーデン等は下記のサイトで見ることができます。
https://www.rhs.org.uk/shows-events/rhs-chelsea-flower-show/awards
https://www.rhs.org.uk/shows-events/rhs-chelsea-flower-show/gardens