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S-GARDEN_サンルームのある庭

ITOSHIMA(fukuoka) ― 作庭改修

海辺の別荘エリアに建つ、スカイブルーの建物外観を持つ既存住宅の庭の改修である。
クライアントの要望であったサンルームを、開口を全面開け放つことの出来る建具を設えた形で設え、この生まれた半屋外空間と庭とに跨る石張り舗装にて連続性を持たせ、室内とこれまでの既存庭との距離感、拡がりを保持した。
また新たな庭での活動をより豊かで快適に過ごせるアイテムとして、給水機能の追加し点景としても調和する”洗い場”と、日差しを抑える”サンシェード(取外し可)”を備えた。


業務類型 造園(個人邸・設計施工)
期間 2007年10月
規模 60㎡程度
植栽 イジュ、レモン、オリーブおよび既存植物



お隣の庭の改修工事に入っていたのだが、縁あって「ウチも何とかしたいのよね」という会話をしたことから始まったお庭の改修である。
具体的に困っている事は「朽ちてきた木製デッキ」で、これを含めて、主庭として整えたいとのことだった。更にお聞きしていると、鉢植えの植物の寒さ避けや雨天の洗濯干しを考えて「サンルームは出来ないだろうか?」との要望が発せられた。

「とにかく考えてみましょう。」

具体的なデザインイメージはお持ちでなかったため、サンルームのスタディ模型も作りながら、既存のスカイブルーの外観とカイヅカイブキの生垣等の既存樹木を活かしながら、サンルームと木製デッキを再構築するとともに、さらに次の2点を提案した。

 ①サンルームをベースに”庭の中心(石張り舗装)”となるスペースを設えること。
 ②庭としての連続性を保ちながらも、庭を整理する”無の空間(砂利敷き部分)”を加えること。

これらのことで、無秩序にただ広がり一様に見えていた庭の中に、キリッとした空間変化を与えることができ、と同時に変化の少ない安定した庭の骨格を持つことができている。



         △ 既存庭および既存木製デッキの状況                 △ 検討時のスタディ模型